• 2015.10. 9

映画『起終点駅 ターミナル』完成会見 レポート!

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11月7日(土)より全国公開となる直木賞作家・桜木紫乃原作、佐藤浩市・本田 翼初共演の映画『起終点駅 ターミナル』。公開を約1ヵ月後に控えた10月8日(木)、本作の完成会見が東京国際フォーラムにて開催され、佐藤浩市、本田 翼、中村獅童、和田正人、監督の篠原哲雄が登壇しました。

2013年「ホテルローヤル」にて第149回直木賞を受賞、北海道在住の作家として一躍、ベストセラー作家になった桜木紫乃による短編集「起終点駅 ターミナル」の表題作であり、彼女の最高傑作が、待望の初映画化となります。原作と同じく北海道・釧路で1ヵ月以上にわたるロケを敢行して完成した本作は、10月22日(木)より開催される第28回東京国際映画祭のクロージング作品にも決定しています。

クランクイン前に行われた本田 翼への演技レッスンには、佐藤浩市も何度か足を運んだのだとか。「彼女(本田)はこれまで等身大の役柄が多い印象だったので、敦子という役をどう体現するのかと一抹の不安を持ったのは事実。でもクランクインから数日経って、彼女が自分の中に役を落としこんで、敦子を敦子にしてくれていたので"ああ、この子で良かった"と思いました。皆さん安心してください、こういうオチが待っていましたよ(笑)」と本田の成長を冗談交じりに話し、報道陣を沸かせます。
対する本田も「安心しました!(笑)浩市さんとご一緒するのはとても緊張しましたが、そんなチャンスをもらえたという嬉しさもありました。演技レッスンに来て下さったこともあり、プレッシャーは少なめにクランクインできたと思います」と笑顔を見せました。

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【コメント】
■佐藤浩市(鷲田完治 役)
人間は誰しも自分勝手な思いの中で生きています。そんな中でも人と出会い、人に救われる。そういうことを描いた作品です。短編の映画化ということで、60ページ前後の小説を2時間の映画にするための肉付けが必要ですが、そこが映画として膨らみのあるものになっています。どこか欠損・欠落している人々が触れ合って、やがて前を向いて歩いていくという桜木紫乃さんの作風を、いかに壊さずに体現できるかを監督と話し合いました。

■本田 翼(椎名敦子 役)
この作品に参加することができて嬉しく思っています。脚本を読んで、冒頭から衝撃的なシーンがあったのでそこからどう物語が展開していくのかと、ドキドキしました。でも最後はじんわりくるような、あたたかいものがありました。
私が演じた敦子という役は、今までの役柄とは違って少し孤独を抱えたような女の子です。この役と出会えたこと、そして浩市さんと2人でお芝居できたことは女優としてとても大きいことだと感じています。

■中村獅童(大下一龍 役)
大好きで憧れの先輩である浩市さんと映画では初めてご一緒することができて、とても嬉しかったです。地味な話ではありますが、エンタメ作品や派手な作品が多い中、古き良き日本映画のような匂いがしましたし、役者としては大変やりがいがあると感じたので、参加するのが楽しみでした。

■和田正人(森山卓士 役)
脚本を読んで人間のはかなさ、せつなさを感じましたし、撮影では釧路の風景の美しさを改めて実感して、そこに溶け込みたいなと思いました。佐藤さんとのシーンは吐きそうなくらい緊張しましたが(笑)、リハーサルの段階から毎回涙を浮かべて演技される姿を見て、その涙に人生が凝縮されているのではないかと勝手に感じて感動してしまいました...。また、"「終着駅」はやがて「始発駅」になる。"という言葉を聞いて、この映画が僕にとっての「始発駅」になればいいなという思いで参加しました。

■篠原哲雄(監督)
スタッフ・キャストとじっくり力を入れて撮影しました。釧路の風景も借りて、地味な話ではありますが最後にはすがすがしい気持ちで帰っていただける作品になっています。罪を犯しながら誰からも罰せられず、自らを罰していた男がどのように再生していくのか、映画として原作をどう膨らませるか、浩市さんもおっしゃったように皆さんと色々話し合いながら作りました。

映画『起終点駅 ターミナル』は11月7日(土)公開です!ご期待ください。


映画『起終点駅 ターミナル』公式サイト
http://www.terminal-movie.com/

©2015桜木紫乃・小学館/「起終点駅 ターミナル」製作委員会