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【8/19(木)実施:舞台挨拶 レポート】
映画『犬部!』主人公のモデルとなった獣医師 太田快作、”犬部”映画化に「幸せ」
脚本 山田あかね&篠原哲雄監督と、撮影裏話も連発!

この度、まだまだ盛り上がりの続くなか、本作の主人公・花井颯太のモデルとなった獣医師の太田快作先生と、本作の脚本を務めた山田あかねさん、そして篠原哲雄監督が登場し、舞台挨拶を行いました!

太田先生は「犬部という名前がスクリーンに上がった時にすごいなと。自分が昔作ったものがこういう風に出してもらえるのは幸せだなと思いました」と語ったほか、「犬部」創設時から飼われていた犬の花子を想い目頭を熱くする場面も。動物保護に対する想いの強さ、映画から発されるメッセージの大切さがにじみ、さらに自身をモデルにした役を演じる林遣都についての印象や撮影現場を訪れた際の様子を明かしたりと、笑顔と感動にあふれた舞台挨拶となりました。

 


映画『犬部!』 舞台挨拶inユナイテッド・シネマ 豊洲
【日時】8月19日(木)
【登壇者】獣医師・太田快作、『犬部!』脚本・山田あかね、篠原哲雄監督


▼イベントレポート
ユナイテッド・シネマ豊洲での上映最終日に行われた舞台挨拶では、公開5週目となりながらもチケットは完売。林遣都が演じた主人公のモデルとなった獣医師・太田快作先生、本作の脚本家・山田あかねさん、監督の篠原哲雄さんが登壇すると大きな拍手で迎えられました。

撮影の準備に約2年という年月を費やしたという本作を最初に観た際の印象について、山田さんは「自分が脚本を書いているのでストーリーは全部知っているのですが、自分が書いた台詞を俳優さんたちが生きて演じてくれた事によって、自分が書いた以上のものになっていました。そして、監督にお礼が言いたくなりました」と語り、太田先生は「犬部という名前がスクリーンに上がった時にすごいなと。自分が昔作ったものがこういう風に出してもらえるのは幸せだなと思いました」と感慨深げな様子で、さらに「動物愛護の問題は、実際みんなギリギリでやっているのでお互いを批判し合ってしまい、状況が進まない部分も結構あるんですが、映画の中では、色々な人がそれぞれの立場で責任を持って行動していて、様々な想いで動物と向き合っている部分をちゃんと描いてくれた気がして、すごく嬉しかったです」と動物愛護の現状についても交えてコメント。しかし、山田さんからはすかさず「最初怒られてる気がした、って言ってませんでした?」とツッコまれ、「僕自身も、(映画の主人公の)花井さんもめちゃくちゃな人間なので(笑)、映画にあったように周りが大変な想いをしたんだろうな、と。それを見せつけられてるような気がして…」と居たたまれなさそうに話すと、会場もあたたかな笑いに包まれました。
また篠原監督から、学生時代に実際どう周りと戦っていたのかを質問された太田先生は、「サポートしてくれる人たちはいっぱいいましたが、完全に自分と同じ空気感を感じるような熱意の人は、同級生には正直いなかったような気がします。それは無理だよ、と言われることが多かったのですが、若かったのでそれを逆にモチベーションに繋げてる部分もありました。中には、無理だと思うけどやってごらん、と言ってくれる人もいて、そのおかげもあって乗り切れました」と振り返り、さらに「一番の恩師の先生は実験動物の研究をしている先生でした。お互いに考えが相容れない部分もありましたが、自分がどうこうではなく学生が真剣な気持ちでやろうと思っていることを認めてくれて、そういう部分は触発されました」と、本作に登場する安室教授(岩松了)と重なるような人物が実在したというエピソードも。


また、太田先生のドキュメンタリーを撮った山田さんからは「『犬部!』の脚本の依頼を受けて、太田さんに会いに行って話を聞いたら、この人とんでもない人だなと思って(笑)」と太田先生に出会った時の強烈な印象が明かされ、「脚本の取材だけでは足りないとんでもない人だ!と思ったのが最初で、そのままにしておくのは勿体ないから密着して撮るしかない、と思いました。動物愛護のテーマを10年ぐらい取材している中でもなかなかいないですし、飛びぬけていらっしゃって、世の中を変える人はちょっと桁外れなタイプなんだなと思って面白かったですね」と、やはり人並外れた存在であることを窺わせました。

さらに、事前に公式SNSで質問が募集されており、篠原監督から「これから犬を飼いたい人へ何かアドバイスされたいことはありますか」と問われた太田先生は、「飼う飼わないの議論はありますが、僕は全員に飼って欲しいと思ってます。」と力説し、「ただ、愛犬や愛猫を亡くされた方に昔はすぐに飼った方がいいと伝えていたのですが、2年ほど前に花子を亡くした自分も、今も犬を飼えているわけではなく、最近はそのアドバイスもなかなかできなくて…。僕自身も、どうするのが良いか分からないところもあります…」と、劇中に登場する花子のモデルとなった愛犬のことを想い目頭を熱くする場面も。また、太田先生は本編にもちらりと出演しており、山田さんから俳優・林遣都さんと共演した際の印象について聞かれると「不思議な役者さん。オフの時はオーラをなくして、そこに居るのも気付かないのでは、というぐらい。でも本番になると、同じ人間か!?というぐらい別人になりますよね。切り替わった瞬間のオーラがすごくて、うちの病院のスタッフも驚いていました」と、実際に現場で目の当たりにした主演俳優の力量に感動した様子で振り返りました。
最後に、篠原監督から改めて「これから各劇場で映画が続きますので、皆さん今日のこともぜひTwitterなどで感想を呟いていただきつつ、映画をまだまだ広めていただければ嬉しく思います」とコメント。山田さんは本作について「この10年の集大成」とし、ぜひ観ていただきたいと話して締めくくりました。

 

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