2018.02.26
2018.02.26
2月24日。『さよならの朝に約束の花をかざろう』の公開日でした。
企画から五年、制作スタートから三年かかってようやく完成したこの作品。多くの方に劇場に足をお運びいただきました。本当に、ありがとうございます!
初日は、新宿・上野・池袋で舞台挨拶がありました。キャストの石見さん・入野さん・梶さん、主題歌を担当してくれたrionosさん、ラインPの堀川社長と私で登壇させていただいた。皆さんの熱い思いを聞くことができて、心を揺さぶられまくりました。そして、石見さんのきれいな涙……石見さんを抱きしめたくなる気持ち、おさえるのに必死でした!
今回の作品は、アフレコの一年以上前に『読み合わせ』を行いました。キャストさん達にまだ映像がない状態で自由に演技をしてもらい、そこで録音した声をアニメーターさん達が聞きながら、演技の方向性や声からにじむ性格を受けとめつつ絵に起こしていく……。よく、アフレコは「キャラクターに魂を吹き込んでもらう場」といいますが、今回はキャストさんとアニメーターさんが一体となって、一人の人間を同時に生み出しています。試写会で石井さんと石見さんがお喋りしているのを見たとき、なぞの感動がこみあげてきました。
そして、主題歌『ウィアートル』。デモをいただいたのが制作の佳境だったのですが、皆で「さよ朝にぴったりだ!」と盛りあがり、ラストスパートの原動力になってくれました。石見さんの声とrionosさんの声の性質は違うのに、どちらもゆっくりとマキアに重なっていきます……。
公開前に受けた取材の際に「あなたにとって本作は?」という質問があったのですが、いろんな思いがありすぎて一つに決めきれなくて。堀川さんに相談したら、「私のヒビオルです、って答えるのはどう?」と。うわ、なんか照れる!と思いながらも、あまりにもしっくり来たので、それを採用させてもらいました。
イオルフの民は、みんなで一つの布『ヒビオル』を織りあげていきます。
スタッフ、キャスト、関わってくれたすべての人達が、皆さまに観てもらえる日を目標として日々少しずつ織ってきたこの作品。なので、『さよならの朝に約束の花をかざろう』というヒビオルには、皆さまのこともしっかりと刻まれています。皆さまのヒビオルにも、この作品のことを少しでも織っていただけたなら……これ以上の幸せはありません!