森優作さん、松井玲奈さん、松田龍平さんら出演キャストに加え、竹中直人監督、山田孝之監督、齊藤工監督が勢揃い。本作のテーマのひとつである<秘密>にちなんで、キャストたちが撮影当時の3監督の秘密を大暴露!?4月3日(土)にTOHOシネマズ日比谷にて 公開直記念舞台挨拶を実施しました!
原作者・大橋裕之さんの故郷であり、ロケ地となった、愛知県蒲郡市による非劇場での先行公開、先週3月26日には、愛知県先行公開となり、そしていよいよ全国公開を迎えることになった本作。
友達に嘘を重ね、秘密を抱えてしまう高校生・牧田役の森は「齊藤監督の作品に関わらせてもらうこと自体が嬉しかったけれど、台本を読んで“これを自分が!?”という驚きと恐怖がありました。齊藤監督は変態だな!と思いました」とまさかの起用に驚き顔。当の齊藤監督は「原作の大橋裕之臭のする俳優は森さんしかいない」と全幅の信頼を寄せ、出来栄に自信をのぞかせました。
幽霊のような女役の松井は「原作の絵を見た時は驚いたけれど、こんなに面白い役は二度とできないと思いました」と個性的な役柄に前のめり。竹中監督は時間のかかる特殊メイクにも耐えた松井に「圧倒的な佇まいでした!」と太鼓判を押していました。
アテがないとうアテを頼りに自転車で旅に出る男・藤村役を演じた松田は、山田からの直々のオファーを振り返り「メールの熱量が凄くて、だんだんと怖くなった。最後の方には電話もかかって来て…。その熱量に対して応えられるのかどうか、ドキドキしました」と裏事情を告白。山田は「キャスティングについては龍平君一本釣りで、代案は用意しませんでした。それだけに熱いアプローチをかけました」と念願叶ったキャスティング秘話を笑顔で披露。國村隼の起用も松田同様に一本釣りだったそうで「國村隼さんには、共演した『全裸監督』や『ステップ』で“君との仕事は面白い”と言われていたので、協力してくれるだろうという確信があった」と打ち明けていました。
伴くんを演じたお笑いコンビ・コウテイの九条ジョーについて齊藤監督は「伴君は特異キャラなので、キャスティングは難航したんです。そんなときに、たまたまバラエティ番組でコウテイの九条さんと共演して…“伴君に出会ったかもしれない!”という思いがあった」と運命的な出会いを振り返りました。さらに、立て続けに牧田役を演じた森にも別の現場で出会い、その数日間で奇跡のようにキャスティングがはまったのだとか。
さらに、映画のテーマにちなんでそれぞれの秘密を暴露するトークの流れでは、本名である森優作の命名の由来が松田優作さんにあることが判明。齊藤監督が「僕は“優作”という由来を知っていたので、森さんと龍平さんが共演する場面は森さんの心情になってドキドキしました」と回想すると、その森は「実は母親の名前が“ミユキ”で…」と龍平の母と同名であることを告白。すかさず松田が「え?お父さん!?」と反応して笑いを誘うと、森は「母の愛情が過ぎてしまって、ファンだった人の名前を付けてしまったんです…。申し訳ないです」と恐縮していました。
松井は竹中監督の知られざる一面について「竹中さんはずっと口笛を吹いたり、歌ったりしている。その曲のレパートリーが素敵」と惚れ惚れ。松田は山田監督の秘密を語ろうとするも「ないですね。油断しないし、隙がないからそういうのを見せない」といい、山田が「僕は常にノーガードですけど」と驚くと、松田は「ノーガードだからなおさら秘密とかがわからない」と首をかしげていました。
そんな山田監督は松田について「自転車に乗るのが上手い。運転テクニックは日本の俳優の中で5本の指に入る」と、劇中、自転車に乗りまくっていた松田を独特な視点で称賛。松田は「確かに、今思えば立ちこぎは上手かったと思う」と自らの自転車スキルを淡々と認めていました。
齊藤監督は「この作品は変異体質の映画、略して“ヘンタイ”です。大ヒットではなく、時間をかけて中ヒットを狙いたい。同時公開の作品もあるので、映画館を盛り上げるべく一枚岩の中心に『ゾッキ』がいてくれたら」と息の長いヒットを期待。山田監督は「何度も視点を変えて観ることのできる映画ですので、ほかの映画を観たらまた『ゾッキ』を繰り返し観てほしい。そして原作もぜひ読んで」と映画のみならず原作もアピール。竹中監督は「2015年に原作に出会い、こうして映画として公開される日がくるなんて、まるで夢を見ているよう。サントラもぜひ聴いてほしい」とCharaが初めて手掛けた映画音楽についても触れ、その楽曲へも思いを馳せていました。
舞台挨拶の中では、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を顧み、延期となっていたロケ地・蒲郡市とのコラボレーションイベント“ゾッキの日”が4月18日に開催されることも発表に!蒲郡から愛知、そしていよいよ全国公開を迎え、その伝播は勢いを落とすことなく、ますます盛り上がりを見せていきます!